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チンニング(懸垂)VSラットプルダウンどっちが筋肥大に効果がある?

2020年2月27日

チンニング(懸垂)とラットプルダウンどっちが筋肥大に効果があるのか知りたい方向けです。

 

 

トレーニーの間では、チンニングとラットプルダウンどっちが筋肥大に効果的なのか、しばしば議論になります。どちらも動きが似ていますが、中身は全く違う種目です。

 

本記事では、背中のトレーニング種目の中で最も有名な2つの種目、「チンニング(懸垂)」「ラットプルダウン」を科学的に比較してどちらの種目が、筋肥大に効果的か結論を出したいと思います。

 

本記事の内容

  • チンニングとラットプルダウンの違い
  • チンニングとラットプルダウンどちらが筋肥大に効果的?

 

本記事では、下記の文献を参考にしています。

 

チンニングの方が筋肥大効果がある!?

 

いきなり結論を言ってしまうと、「チンニング(懸垂)」の方が「ラットプルダウン」よりも筋肥大に効果的です。

 

ラットプルダウンよりもチンニングの方が多くの筋肉を鍛えることができ、筋肥大に効果的であることはあらゆる研究で証明されています。

ラットプルダウンがチンニングの代わりになると考えられる傾向がありますが、チンニングで得られる効果は期待できません。

 

ラットプルダウンとチンニングは、似たような動作をしますが全く別ものだと言えます。

 

チンニング(懸垂)とラットプルダウンによって鍛えられる筋肉

出典:https://www.sfphes.org/2019/09/musclename-bk.html

まずは、チンニングで鍛えられる主な筋肉、ラットプルダウンで鍛えられる主な筋肉をご紹介していきます。

 

筋肉の名前はこちらのサイトがすごく分かりやすいのでおすすめです。

【筋肉の名前と作用の完全図鑑】筋トレ部位の名称と共働筋・拮抗筋|その鍛え方

 

チンニングで鍛えられる筋肉

チンニングで鍛えられる筋肉は以下の通りです。

  1. 広背筋
  2. 大円筋
  3. 僧帽筋
  4. 三角筋後部
  5. 上腕二頭筋
  6. 腹直筋

 

チンニングでは、背中の代表的な筋肉である広背筋や大円筋、僧帽筋といった筋肉をメインで鍛えることができます。

また、三角筋の後部や上腕二頭筋といった筋肉も活用されます。

 

ラットプルダウンと比べて大きな違いが、腹筋の活用です。

 

チンニングは、宙にぶら下がった不安定な状態で行うため体幹部を使って体を安定させることが求められます。

チンニングは、背中だけではなく上半身を幅広く鍛えることができるトレーニング種目と言えます。

 

ラットプルダウンで鍛えられる筋肉

ラットプルダウンで鍛えられる筋肉

  1. 広背筋
  2. 大円筋
  3. 僧帽筋
  4. 上腕二頭筋

 

ラットプルダウンは、広背筋・大円筋・僧帽筋といった背中の主要な筋肉を鍛えることができます。

また、上から引く動きをするので上腕二頭筋も関与します。

 

チンニングと比べると鍛えられる筋肉の数は、少なくなります。

 

【科学的アプローチ】チンニング(懸垂)VSラットプルダウン徹底比較

 

ここからは、3つの文献を基にチンニングとラットプルダウンどちらが筋肥大に効果的なのか比較していきます。

下記の3つの文献はどれもチンニング・ラットプルダウンの動きに対して、EMG(筋電図検査)による結果を基に筋肉の活動を数値化して分析しています。

 

科学的にどちらの種目が筋肥大に効果的なのか判別していきます。

 

参考文献1

オーストラリアのジェームズクック大学のスポーツ運動科学研究所で行われた研究では、チンニングとラットプルダウンによる筋肉活動を筋電図を使って、大胸筋(PM)・腹直筋(PR)・上腕三頭筋(TB)・上腕二頭筋(BB)・脊柱起立筋(ES)・広背筋(LD)の各筋肉を調査したデータがあります。

 

大胸筋(PM)・腹直筋(PR)・上腕三頭筋(TB)・上腕二頭筋(BB)・脊柱起立筋(ES)・広背筋(LD)

 

調査結果で得た数値をグラフで表しています。

引用:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24245055

 

ポイント

この調査から、広背筋・脊柱起立筋・上腕二頭筋がラットプルダウンよりもチンニングを行った方が筋肉活動に優位性が見られたことが分かります。

 

この研究結果から、スポーツ運動科学研究所は「チンニングはより機能的なトレーニング種目」と結論を出しています。

 

 

参考文献2

スポーツ医学、運動生理学、理学療法、および運動学などを多数まとめてい Journal of Physical Fitness, Medicine & Treatment in Sports の文献では、チンニング・ラットプルダウン・膝立ちラットプルダウン・チンニングマシンの4つのトレーニング種目に対して、腹直筋・広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋の筋肉活動を筋電図を使って調査しています。

 

  • 腹直筋(RA)・上腕二頭筋(BI)・広背筋(LAT)・僧帽筋(TRAP)
  • チンニング(PU)・ラットプルダウン(s-LP)・膝立ちラットプルダウン(k-LP)・チンニングマシン(aPU)
 
 
数値結果のグラフです。

引用:https://juniperpublishers.com/jpfmts/pdf/JPFMTS.MS.ID.555669.pdf

 

  • u10Repsとは、10レップ以下の数値を表します。
  • 10+Repsとは、10レップ以上の数値を表します。

 

ポイント

調査結果から、トレーニングの回数が10レップ以下・以上どちらの場合もラットプルダウンよりもチンニングの方が、腹直筋・上腕二頭筋・広背筋・僧帽筋すべての筋肉活動が大きいことがわかっています。

また、10レップ以下の場合だとチンニングマシンの方が広背筋への筋肉活動が大きいという興味深いデータが分かります。

 

この研究から言えるのは、ラットプルダウンよりもチンニングの方が「腹直筋」「上腕二頭筋」「広背筋」「僧帽筋」の筋肥大効果が高いことです。

 

 

参考文献3

大学では、文献1と同様にチンニングとラットプルダウンの筋肉活動を筋電図使って比較しました。比較した筋肉は、上腕二頭筋・腹直筋・僧帽筋・広背筋の4種類です。

 

上腕二頭筋(BB)・腹直筋(RA)・僧帽筋(Tr)・広背筋(LD)

 

数値結果のグラフです。

引用:https://www.diva-portal.org/smash/get/diva2:1119323/FULLTEXT02.pdf

 

ポイント

調査結果から腹直筋(RA)・広背筋(LD)の筋肉活動がチンニングの方がより大きいことが分かります。

 

 

【結論】チンニングの方が筋肥大に効果的です。

 

上記で参考にした3つの論文から言えることは、チンニングの方がより優れたトレーニング種目であるということです。

 

ラットプルダウンやチンニングを行うトレーニーが一番求めていることは、広背筋の筋肥大ではないでしょうか?

メモ

広背筋の筋肥大に限定した場合、3つの論文でラットプルダウンよりもチンニングの方が筋肥大効果が高いことが証明されています。

 

また、腹筋や脊柱起立筋と行った体幹部に関してもチンニングの方がよりトレーニング効果が高く、チンニングの方が鍛えられる筋肉が多いです。

 

チンニング(懸垂)は、上半身の筋肥大・筋力アップに最適なトレーニング種目と言えます。

 

初心者〜上級者まですべてのトレーニーにチンニングをおすすめします。

 

チンニングの正しいフォームはこちらで解説!

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まとめ:チンニングを取り入れよう!

 

チンニング(懸垂)とラットプルダウンの筋肥大効果を徹底比較しました。

 

今回ご紹介した文献は、実際に行われた研究結果のデータです。つまり、科学的にチンニングとラットプルダウンの優位性を調査したものです。

 

ウエイトトレーニングは、経験や根性論が先行していますが、はっきり言ってしまうとそれらは情報としては役に立たない場合が多いです。

人によって骨格や生活習慣、環境などあらゆるものが違います。自分が成長したからと言って他人も同様に成長できるわけがないのです。

 

なので、トレーニング効果を高めるためには科学的なデータや運動理論、知識が必要になってきます。

 

ラットプルダウンよりもチンニングの方が広背筋を狙う場合の筋肥大効果が高いことが科学的に証明されています。

 

今までチンニングをやっていなかった方は、ぜひメニューに組み込んでみてはどうでしょうか!

 

 

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