インクラインベンチプレスで胸に効かない、肩に効いてしまう、肩が痛くなる
こんな悩みに応えていきます。
ベンチプレスの代表的なバリエーション種目であるインクラインベンチプレスは胸を鍛える種目としてかなり有用です。
大胸筋、上腕三頭筋の筋肥大に効果的で、多くのビルダー達に愛されています。
また、ベンチプレスと合わせてインクラインベンチプレスを行うことで胸をパンパンに刺激することができます。
しかし、ベンチプレスよりもフォームが少し難しくなかなか胸に効かない人が多いと思います。
今回はそんなインクラインベンチプレスの「正しいやり方」と「効かせるコツ」を解説していきます。
通常のフラットベンチプレスの正しいやり方が知りたい人は、【海外のエビデンス付きで解説】ベンチプレスの正しいやり方と効果で徹底解説しているのでご覧ください。
目次
インクラインベンチプレスのターゲット部位と効果
インクラインベンチプレスとは、文字通りフラットベンチに角度をつけて行う筋トレ種目のことで、一般的には30〜45度の角度をつけて行います。
インクラインベンチプレスのターゲット部位
インクラインベンチプレスとフラットベンチプレスはどちらも同じ大胸筋がメインターゲットですが、インクラインの方が大胸筋の上部を中心に刺激が集中します。
大胸筋上部を鍛えることで胸の上部の厚みが増し、Tシャツの上からでも胸の大きさが強調される身体になります。
これが多くのボディビルダーやフィジーカーにインクラインベンチプレスが人気の理由で、胸の上部の発達がボディビルの重要な採点ポイントになるので、インクラインベンチプレスが重要な種目に位置づけられています。
つまり、フィジーカーのような身体に憧れている人はインクラインベンチプレスがおすすめです。
また、上腕三頭筋も第2のターゲット部位になります。インクラインベンチプレスは上腕三頭筋の筋肥大にも非常に効果的です。
インクラインベンチプレスの効果
インクラインベンチプレスは、フラットベンチプレスに角度をつけることで可動域が広くなります。
可動域が広くなることで、ベンチプレスよりも挙上重量が下がります。
挙上重量は下がりますが、可動域が広くなるので筋肉への効果は絶大です。
特に大胸筋上部に対する筋肥大効果は、インクラインベンチプレスの方が圧倒的に高いと言えます。
また、フラットベンチプレスのように上腕骨が外転90°に近づくことがないので肩のインピンジメントが起こりません。
肩に不安を抱えている人はインクラインがおすすめです。
インクラインベンチプレスの正しいやり方
インクラインベンチプレスの正しいやり方
- ベンチの角度を調節する(30〜45°の範囲)
- ベンチに座って肩甲骨を寄せる
- バーを順手で持つ
- バーベルを胸の上部に触れるまで下ろす
- バーベルを挙げる
以上を繰り返して行います。
次にインクラインベンチプレスで胸に効かせるコツを解説します。
インクラインベンチプレスで胸に効かせるコツ
インクラインベンチプレスで胸にしっかり効かせる為には、これからご紹介するコツを確認しながら反復してフォームを覚えていく必要があります。
正しいフォームをマスターできると、インクラインベンチプレスで肩を痛める心配もなくなります。
インクラインベンチで肩が痛くなる、肩に効いてしまう人はこれらのコツを確認しましょう。
インクラインベンチプレスで胸に効かせるコツ
手の幅は広くしない(ナローとワイドの中間)
インクラインベンチプレスでワイドグリップを選択すると、「肩を痛める原因」「可動域が狭くなり筋肥大効果が減る」2つのデメリットがあります。
インクラインベンチプレスでは手幅を広くしないことが1つ目のコツで、正確には
ナローとワイドの中間で両手の人差し指の間隔が55㎝~60㎝になるようにします。ワイドにするほどケガの危険性が高いのでワイドはおすすめしません。
手幅を広くすると可動域が狭くなる分重量が増えますが、デメリットの方が大きくかえって胸に効きづらいので、バーを握る手の幅は「ナローとワイドの中間」を意識しましょう。
バーの握り方は順手を推奨します。親指でしっかり握り込みます。
脇を閉める(肘を開かない)
脇を開いて肘を外側に出した状態で行うと「肩のケガの原因」になります。
インクラインベンチプレスで肩が痛いと感じている人は、肘が開いていないか確認しましょう。
2つ目のコツが「脇を閉める」です。
肘は手首の真下にあり、バーベルを下げた時に肘から手首にかけて垂直になるのが正しいフォームです。
肩甲骨を寄せる
インクラインベンチプレスで大胸筋に効かせるために重要なコツが「肩甲骨を寄せる」ことです。
イメージとしては、背中の肩甲骨で拳を挟むように寄せて胸を突き出します。
肩甲骨を寄せる感覚が掴めると、胸にしっかり刺激を与えることができるようになります。
バーベルの軌道は垂直
バーベルの軌道は垂直を意識します。
起動がぶれるとバランスを取るために余分な力を使ってしまうからです。
バーベルは真っ直ぐに垂直を意識してインクラインベンチプレスを行いましょう。
下半身でしっかり土台を作る(お尻と足を固定する)
すべての力は足元から生まれます。
インクインベンチプレスは上半身のトレーニング種目ですが、下半身でしっかり身体のコアを固めるだけで挙上重量アップにつながります。
足の裏は地面にベタッとつけて、お尻はベンチにしっかり固定します。
インクラインベンチによって滑りやすいものがあります。その時はゴムの滑り止めマットなどを使うと身体がぶれないのでおすすめです。
バーベルが胸に触れるまで下ろす
バーベルは胸に触れるまで下ろします。
筋トレ効果を引き出すために最大の可動域で行うことが重要です。
胸に触れるまで下ろすと肩が痛くなる人は、「脇が開いている」か「バーを持つ手幅が広い」ことが原因です。
正しいフォームで行えば痛くなることはありません。
インクラインベンチプレスの最適なセット数とレップ数(筋肥大を最大化)
インクラインベンチプレスは高重量も扱える種目なので、筋肥大と筋力アップにも効果的です。
筋トレ効果を高めるためにはある程度使用重量を伸ばしていく必要があります。
なので、筋肥大と筋力アップの両方を目指していくとより早く成長することができます。
インクラインベンチプレスで有効なセット数とレップ数は、下記の通りです。
- 6〜10レップ(回)
- 3〜4セット
また、可能であれば週2回行うことをおすすめします。なぜなら筋肉の成長に最も大切な1つが頻度だからです。
筋トレの頻度については、筋肥大に最適な筋トレ頻度はナチュラルは各部位週2回です。で詳しく解説しているのでご覧ください。
大胸筋の筋肥大に最適なセット数、レップ数は下記の記事で解説しています。
-
週何セット必要?大胸筋の筋肥大に効果的な筋トレボリューム・頻度
続きを見る
インクラインベンチプレスの重量設定のコツ
インクラインベンチプレスは、ベンチプレスより可動域が大きくなるので扱える重量が下がります。
イメージとしては、ベンチプレスで扱える2/3の重量まで下がってしまいます。ベンチプレス100kgの場合だとインクラインベンチプレスでは70kg弱程度です。
インクラインベンチプレスで使用重量が下がるのは、可動域が広くなるという理由があるのでどうしようもありません。
まずは正しいフォームをマスターすることが大切です。
まとめ
以上、インクラインベンチプレスの正しいやり方、効かせるコツについてまとめました。
インクラインベンチプレスは胸の上部の盛り上がりを作るのにかなり効果的で、理想的な大胸筋を手に入れることができる種目です。
少しフォームが難しいかもしれませんが、今回紹介したコツをぜひやってみてください。
特に肩が痛くなる、胸に効かないと悩んでいる人は正しいフォームを身につけると十分改善できますよ。
それではいい筋トレライフを!